Webflowは、STUDIOやWixと違って、サイトのコードをZIPで書き出せます。そのため「Webflowなら、エクスポートしたファイルをWordPressに置けば移行できる」と思われがちです。
ところが、書き出したコードには、CMSのコンテンツやフォームの送信処理などが含まれません。この記事では、Webflowのコードエクスポートで何が書き出せて何が書き出せないのかを整理し、静的なページとCMSのコンテンツを、WordPress側でどう組み立て直すかを解説します。
この記事のまとめ
- コードのエクスポートは、有料のWorkspaceプランで使えます。書き出せるのは、ページのHTML、CSS、JavaScript、画像です。
- CMS、User Accounts、Ecommerceのコンテンツ、フォームの送信処理、サイト内検索、パスワード保護などは含まれません。CMSのCollectionはCSVで別に書き出せます。
- WordPressでは「静的なページ」と「CMSのコンテンツ」を分けて移します。ページは見た目を取り込み、CMSはWordPressの投稿として作り直すのが基本です。
目次
Webflowのコードエクスポートで書き出せるもの・書き出せないもの
Webflowのヘルプセンターの内容をまとめます(Webflow Help Center「How do I export my Webflow site code?」、2026年9月29日確認)。
- コードのエクスポートは、有料のWorkspaceプランで使えます(Siteプランには含まれません)
- メインメニューの「Code export」(Shift+E)で「Prepare ZIP」を押し、ZIPをダウンロードします
書き出せるもの
- すべてのページのHTML(CMSのテンプレートページは、中身が空の状態)
- CSS(サイト独自のCSS、webflow.css、normalize.cssの3つ)
- JavaScript(ナビゲーション、スライダー、タブ、インタラクションなどが使うもの)
- Assetsパネルにアップロードした画像
書き出せないもの
- CMSのコンテンツと機能(Collectionの項目や一覧)
- User Accountsのコンテンツと機能
- Ecommerceのコンテンツと機能
- フォームの送信処理、これまでの送信内容、reCAPTCHA
- サイト内検索、サイトやページのパスワード保護
- 翻訳(ローカライズ)したページやコンテンツ(メインの言語だけが含まれます)
書き出したサイトでは、CMSの一覧(Collection list)は空の状態で表示され、CMSのテンプレートページにはCollectionの項目の内容が表示されません。また、CMSのCollection、EcommerceのCollection、User AccountsはCSVで書き出せます。
「エクスポートできるから簡単」ではない理由
WebflowのZIPは、Webflowの外の一般的なサーバーでそのまま表示するためのファイルです。WordPressで運用するには、次のような点を考える必要があります。
- CMSのコンテンツが入っていない:ブログやお知らせなど、CMSで作っている部分は空になります。WordPressの投稿として作り直す必要があります
- フォームが動かない:フォームの送信処理は含まれないため、WordPress側でフォームを用意します
- WordPressで編集する仕組みがない:ZIPのHTMLをWordPressに置いても、そのままでは文章を変えるたびにHTMLを編集することになります
- URLに .html が付く:書き出したページのURLには .html が付きます。WordPressのURL(/about/ など)と形が変わるので、リダイレクトの設定が必要です
- JavaScriptを外すと動かない部分がある:ナビゲーションやスライダー、インタラクションは、書き出されたJavaScriptで動いています
静的なページをWordPressへ移す2つの方法
書き出したHTML・CSSを使う
ZIPのHTMLとCSSをもとに、WordPressのテーマを作るか、固定ページに組み込む方法です。コードを直接扱える人がいて、今後もコードで管理したい場合に向いています。HTMLファイルからWordPressへ移す方法は、HTMLサイトをWordPress化する方法で詳しく解説しています。
公開中のページから取り込む
WPSitePortのように、公開中のページのURLから取り込む方法です。WPSitePortでは、Webflowのページは「見た目をそのまま複製する」方法で取り込み、元のHTML・CSSを保ったまま、ビジュアルエディタでの変更をその上に重ねます。取り込んだページは、WordPressの管理画面の中で編集できます。
注意したいのはCMSの一覧です。公開中のページから取り込むと、CMSの一覧は、取り込んだときに表示されていた内容のまま、動かないページの一部として入ります。記事を追加しても一覧は増えないので、更新を続ける一覧は、WordPressの投稿として作り直します。
CMSのコンテンツをWordPressへ移す
WebflowのCMSは、Collectionの単位でCSVに書き出せます。WordPressへは、次の流れで移します。
- CollectionをCSVで書き出す:ブログ、お知らせ、実績など、Collectionごとに書き出します
- 項目の対応を決める:名前→投稿のタイトル、スラッグ→投稿のスラッグ、リッチテキスト→本文、画像→アイキャッチ画像、参照している項目(カテゴリーなど)→カテゴリーやタグ、のように決めます
- CSVを取り込む:WordPressの標準機能ではCSVを取り込めないので、CSVを取り込むプラグインを使うか、記事が少なければ手で作ります
- 画像を保存し直す:CSVの画像がURLで入っている場合は、WordPressのメディアに取り込み直します
- URLをそろえる:Webflowでのパス(例:/blog/記事のスラッグ)と同じにするか、301リダイレクトを設定します
ZIPから移すか、公開中のページから取り込むか
| 項目 | ZIPから移す | 公開中のページから取り込む(WPSitePort) |
|---|---|---|
| 必要なもの | 有料のWorkspaceプラン、コードを扱える人 | 公開中のページのURL |
| デザイン | 書き出したHTML・CSSをそのまま使う | 元のHTML・CSSを保ったまま取り込み、一致度をレポート |
| CMSの一覧 | 空の状態で書き出される | 取り込んだときの内容のまま、更新されない一覧として入る |
| フォーム | 送信処理は含まれない | 送信先を確認し、WordPressで受け付けるように設定する |
| 移行後の編集 | HTML・CSSを直接編集する | WordPressの中のビジュアルエディタで編集する |
どちらの場合も、CMSのコンテンツはWordPressの投稿として作り直すのが基本です。
開発者コメント
WPSitePort 開発者に聞きました
既存のツールではなぜ足りなかったのですか?(抜粋)
HTMLを取り込むツールもありますが、HTMLをWordPressへ置いただけでは、移行後に使いにくくなることがあります。
今回欲しかったのは、サイトを表示できるようにするツールではなく、移行後もWordPressで普通に運用できる状態にするツールでした。
Webflowから移すときのチェックリスト
- CMSのCollectionを、すべてCSVで書き出した
- 翻訳(ローカライズ)したページがある場合、メインの言語以外のページの移し方を決めた
- パスワードで保護しているページの代わりを用意した(コードの書き出し後は保護されません)
- フォームの送信先と通知メールを設定し、これまでの送信内容を書き出した
- サイト内検索の代わりを用意した
- URL(.html の有無、CMSのページのパス)を対応表にし、301リダイレクトを設定した
- 計測タグなどのスクリプトを、WordPressに設置した
WPSitePortを無料で試す
無料版は登録なしでダウンロードでき、1ページのコピーと、ビジュアルエディタでの編集をお試しいただけます。Webflowで公開中のページを、URLからWordPressにコピーできます。
この記事は、WPSitePortの開発元である株式会社InfraAcademyが作成しました。各サービスの仕様は、2026年9月29日に公式ヘルプで確認した内容です。
