HTMLとCSSで作ったサイトを、WordPressで更新できるようにしたい。ノーコードツールで作ったサイトと違い、HTMLサイトはファイルが手元にあるので、デザインを活かしやすいのが特徴です。ただし、WordPressへの載せ方によって、移行したあとの編集のしやすさが大きく変わります。
この記事では、HTMLサイトをWordPressへ移す4つの方法を比べ、URLとSEOを守りながら移す手順を解説します。
この記事のまとめ
- 方法は「テーマにする」「固定ページに組み込む」「ページビルダーなどで作り直す」「自動変換ツールで取り込む」の4つ。移行したあとに、誰がどう更新するかで選びます。
- HTMLサイトのURL(/about.html など)は、WordPressでは /about/ のような形になるのが一般的です。古いURLから301リダイレクトを設定します。
- ページ数が多いサイトは、デザインの決まったページと、記事のように同じ形が続くページを分けて考えると、移し方を選びやすくなります。
HTMLサイトをWordPressへ移す4つの方法
| 方法 | 作業の内容 | デザイン | 移行後の編集 | 向いているケース |
|---|---|---|---|---|
| テーマにする | HTML・CSSを、WordPressのテーマのテンプレートに分けて組み込む | ほぼそのまま | 作り方しだい。コードの知識が必要な部分が残る | 開発者がいて、長く運用する |
| 固定ページに組み込む | ページのHTMLを「カスタムHTML」ブロックに貼り、CSSを読み込む | ほぼそのまま(テーマのCSSとぶつかることがある) | HTMLを直接編集する | ページ数が少なく、更新も少ない |
| ページビルダーなどで作り直す | ブロックエディタやページビルダーで、同じ見た目を作る | 作り直す人しだい | ノーコードで編集できる | デザインも見直したい |
| 自動変換ツールで取り込む | 公開中のページのURLを入れて取り込む | 元のHTML・CSSを保ったまま | ツールのエディタで編集 | 見た目を変えずに早く移したい |
テーマにする
HTMLを、ヘッダー・フッター・本文などの部品に分けて、WordPressのテーマにする方法です。見た目は元のままにでき、WordPressのメニューや投稿の仕組みも使えます。一方で、テーマを作るにはWordPressのテーマの仕組みの知識が必要で、デザインを変えるときもコードを直すことになります。
固定ページに組み込む
WordPressの固定ページに「カスタムHTML」ブロックを置き、元のページのHTMLを貼り付ける方法です。手軽ですが、WordPressのテーマのCSSと元のCSSがぶつかって、見た目が崩れることがあります。文章を変えるときはHTMLを直接編集するので、HTMLに慣れていない人には更新しにくい形です。
ページビルダーなどで作り直す
ブロックエディタやページビルダーのプラグインで、同じ見た目のページを作り直す方法です。移行したあとはノーコードで編集できますが、元のデザインを再現するには時間がかかります。
自動変換ツールで取り込む
WPSitePortでは、公開中のページのURLを入れて、ページをWordPressにコピーします。HTMLサイトのページは「見た目をそのまま複製する」方法で取り込み、元のHTML・CSSを保ったまま、ビジュアルエディタでの変更をその上に重ねます。公開したページはテーマを通さずに表示されるので、WordPressのテーマのCSSとぶつかって崩れることもありません。
コードで管理したい場合は、「コードとしてコピー」も選べます。HTML・CSS・JavaScriptのファイルとして、そのページのURLで公開されます。サーバー上のファイルを直接編集するか、ZIPでダウンロードして編集し、アップロードして更新します。
WPSitePortがコピーするのは、ログインしなくても開ける公開中のページです。手元にファイルしかない場合は、いったんサーバーに置いて、URLで開けるようにしてからコピーします。
移行の手順
- ページとファイルの一覧を作る:HTMLファイル、CSS、JavaScript、画像、PDFなど。URLの一覧は、そのままリダイレクトの対応表の元になります
- WordPressを用意する:同じサーバーを使う場合は、今のファイルのバックアップを取ってから作業します
- ページを移す:上の4つの方法から選びます
- 共通の部分を整える:ヘッダー、フッター、メニューなど
- URLを決め、301リダイレクトを設定する
- 表示を確認して公開する:PC・スマホの表示、フォーム、計測タグ
同じサーバーの同じ場所にWordPressを入れる場合、古い index.html が残っていると、サーバーの設定によっては、WordPressのトップページより先に表示されます。移行が終わったら、古いHTMLファイルはバックアップを取ったうえで、公開している場所から外しましょう。
WPSitePortでは、1回の登録で1ページをコピーします。ヘッダーやフッターは各ページの中に含まれた形で取り込まれるので、メニューを変えるときは、ページごとに直す必要があります。
URLとSEOを守る
HTMLサイトのURLは /about.html のように .html で終わることが多く、WordPressでは /about/ のような形になるのが一般的です。URLが変わるページには、古いURLから新しいURLへ301リダイレクトを設定します。
Googleは、URLが変わるサイト移転について、次のような手順を案内しています(Google 検索セントラル「URL の変更を伴うサイト移転」)。
- 古いURLと新しいURLの対応表を作る
- サーバー側で恒久的なリダイレクト(301など)を設定する。リダイレクトを何回もつなげない
- 内部リンクを新しいURLに更新する
- サイトマップを送信し、Search Consoleで状況を見守る
- リダイレクトは1年以上残す
サーバーがApacheの場合は、.htaccessに次のように書くと、ページごとに301リダイレクトを設定できます。WordPressが書き込む「# BEGIN WordPress」の行より上に書きます。
RewriteEngine On
RewriteRule ^about\.html$ /about/ [R=301,L]
RewriteRule ^company/profile\.html$ /company/profile/ [R=301,L]
RewriteRule ^index\.html$ / [R=301,L]
.htaccessを編集できない場合や、管理画面で管理したい場合は、リダイレクト用のプラグインを使う方法もあります。
WPSitePortでコピーしたページの中の、同じサイトへのリンクは、WordPress側のアドレスに書き換えられます(パスはそのまま)。/about.html を /about/ に変えるなど、URLの形を変える場合は、コピーのときに「URL変換ルール」で書き換え先を指定すると、ページの中のリンクも新しいURLになります。
ページ数が多いHTMLサイトの場合
100ページ、1000ページといった規模のHTMLサイトを、すべて同じ方法で移そうとすると、作業量が大きくなります。ページを次の2つに分けて考えると、移し方を選びやすくなります。
- デザインの決まったページ(トップ、サービス紹介、会社概要など):見た目を保って移す(テーマにする、自動変換ツールで取り込むなど)
- 同じ形が続くページ(お知らせ、ブログ、事例など):WordPressの投稿として移し、一覧やカテゴリーはWordPressの機能で表示する
WPSitePortは、1回の登録で1ページをコピーするツールで、サイト全体を自動で巡回してコピーすることはしません。同じ形が続く大量のページは、投稿として移す方法と組み合わせるのがおすすめです。
自分のサイトで試すときのポイント
HTMLサイトといっても、作り方によって移しやすさが変わります。試すときは、サイトの種類ごとに次の点を確認しましょう。
- シンプルなHTMLとCSSのサイト:文字・画像・レイアウトがそのまま移るか、スマホの表示が崩れないか
- Bootstrapなどのフレームワークを使ったサイト:メニューの開閉など、フレームワークのJavaScriptで動く部分が動くか
- JavaScriptで表示を作っているサイト:スライダーやタブ、表示される内容が、取り込んだあとも同じか
- Tailwind CSSのCDNのように、ブラウザでCSSを作るサイト:ブラウザで表示した状態のスタイルが取り込まれているか
WPSitePortは、ページを実際のブラウザで表示した状態から取り込み、コピー元との見た目の一致度をレポートします。まずは無料版で、いちばん作りの複雑なページを1ページ試すと、ほかのページの移しやすさも見当がつきます。
開発者コメント
WPSitePort 開発者に聞きました
どの部分の自動化が最も難しかったですか?(抜粋)
HTMLとCSSをそのまま持ってくるだけなら、比較的単純です。ただ、それでは移行後にHTMLやCSSを直接触らないと変更できなくなってしまいます。
WPSitePortを無料で試す
無料版は登録なしでダウンロードでき、1ページのコピーと、ビジュアルエディタでの編集をお試しいただけます。今のHTMLサイトのページを、URLからWordPressにコピーしてみてください。
この記事は、WPSitePortの開発元である株式会社InfraAcademyが作成しました。Googleの案内は、2026年9月29日に確認した内容です。
